2007年10月2日
スペインの二人の尼僧たち
「アルカサル」の取材で訪れた、アストゥディージョのサンタクララ尼僧院との交流は、「修道士ファルコ」の巻末に描いたので、読者の方もご存知かと思います。
先日、完結編の単行本をお二人の尼僧にお送りしたところ、長い間病気療養中だったセリーナ尼僧は、残念ながら、今年の5月に亡くなられていました。19年前に、初めて尼僧院に行った時に、言葉も通じないのに、六百年前の創設者のマリアとペドロ王の話題で盛り上がったことが、今でも懐かしく思い出されます。今は、神の御許で永遠の平安と共にあることと思います。
カナリア諸島のテネリフェのルス尼僧からは、今日、誠意溢れる暖かいお手紙をいただきました。この本を、私達の友情の歴史の証として、尼僧院の図書館に納めてくださるそうです。
ちょうど、漫画以外のことで精神的に滅入っていたので、ルス尼僧の誠実な言葉の数々に、心が洗い清められて、すがすがしい気持ちになりました。やっと完結したペドロ一世の本を、尼僧院の方も共に喜んでくれたのが、とても嬉しいです。セリーナ尼僧は残念で寂しいことですが、いつの日か、サンタクララ尼僧院にお礼参りに行かなければと思っています。
アストゥディージョからはEメール、テネリフェからはワードでした。スペインの尼僧院でも、今やすっかりIT化が進んでいるんですね。
下関の姉たちも、先月の末からパソコン教室に通い始めました。72歳から64歳の4人姉妹で仲良くお勉強中と思っていたら、早くもつい昨日、72歳の長姉からEメールが届いてびっくり。新しい事を勉強するのが面白くてたまらないそうです。さすが我が姉たち、前向きすぎて負けそう。一番若い私としては、自分の本分を全うすべく、雑事に捉われず、漫画の仕事に打ち込むばかりです。