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2012年10月16日

風邪をひきました

どこからともなくキンモクセイの香りが漂うさわやかな秋日和。だというのに情けない。
いきなり風邪をひいてしまいました。うたた寝して冷えたのがいけなかったと猛反省。
のどの痛みから始まり、体中が痛くなり、これはまずいと風邪薬を飲み続けても熱が出て、その後微熱が続き、
どうにも体中がしんどくて一週間は何も出来ませんでした。おかげでネームも遅れまくり(泣)。
あまり風邪はひかない方だったのに、抵抗力が落ちたのかも。皆さんも十分気をつけてくださいね。

やっと平熱に戻った昨日、読者プレゼント用の複製原画の試し刷りを、私の回復待ちだったY山さんが持ってきました。
縮小サイズながら、原画と見紛うばかりの素晴らしい再現力にびっくり。本当に原画の色彩そのものです。
応募者全員にプレゼントできないのが残念ですが、抽選はこれから。どうぞご期待くださいね。

ところで、先月の今頃には、恒例の家族旅行で、飛騨高山、白川郷、乗鞍岳などを回ってきました。
紅葉にはだいぶ早く、まだ青々とした風景でしたが、日本は本当に山の多い国だなあと思ったことでした。
白川郷までの十連発の道路トンネル、とくに11キロもある飛騨トンネルが印象的で、帰京してからすぐ
「飛騨トンネルの物語」を読んだほど。プロジェクトXが好きなんですね(笑)。
普通なら5分で上がる階段が、20分もかかる姉たちのペースに付き合って、まるで筋トレ状態でしたが、
白川郷も、加賀藩の流刑地だった五箇山も、興味深くて面白かったですよ。
(次はまた北海道へと、姉たちはせっせと来年の旅行を企てるのです。)

これから年末まで家族の行事もなく、ずーっと仕事をする予定。
「ファルコ」は来年1月発売の2月号からの前後編。二度と風邪をひかないように用心して、
描き溜めていくように頑張ります。

2012年10月7日

悲しき老眼

「メモリアルブック」が発売以来、ゲストブックに沢山のご感想をお寄せ下さって、ありがとうございます。
おかげ様で、発売二週間後に重版になりました。これも皆様のご支援の賜物と感激しています。
掲載時そのままのカラーページや記事には、オールド・ファンには往時を思い出して懐かしく、
若い読者には新鮮に感じられたと思います。
同世代の作家の友人からも、自分達が若くて元気で死ぬほど忙しくて、一番幸せだった時代の雰囲気が、
この本から伝わってくると、喜ばれました。
限られた予算の中で、夏休みも返上してカラーページをスキャンして、目いっぱい盛り込んでくれた編集者の熱意と
ご苦労には、心から感謝するばかりです。素敵な本を作ってくれて本当にありがとう。Y山さん。S藤君。編プロの皆さん。
いろいろな記事を詰め込みすぎて、文字が小さくなった部分は申し訳ありません。
付録に虫メガネを付けようかという説もありましたが、予算の都合で…(汗)。次の機会には必ず配慮します
ので、どうぞお許しください。
老眼読者の方々には、必需品の虫メガネや天眼鏡で、お楽しみ下さいますようにお願いいたします。

老眼といえば、最近急に眼鏡が合わなくなって、眼科で検査したら、なんと二段階も進んでいて大ショック。
60歳過ぎると老眼が止まるといわれますが、個人差があるようで、私は遠視がひどくなったんですね。
眼鏡店で作った新しい老眼鏡は、悲しくなるほど虫メガネっぽい。これで何年かは大丈夫ですよ、
と言われても立ち直れない(泣)。
若い頃に視力が良かったツケが回ってきたというか、「メモリアルブック」の大量のカラーページは、
全部裸眼で描いていたんだと、文字通り遠い目をして切なく思いつつ、
来年の掲載に向けて「修道士ファルコ」のネーム作業に取り掛かっているところです。
目が疲れてきたので、続きはまた、日を改めて書きますね。

2012年9月15日

メモリアルブック

朝夕は秋らしい涼しさですが、日中はまだまだ猛暑が続きますね。皆様も熱中症にお気を付け下さい。
さて、昨日「エロイカ・メモリアルブック」が発売になりました。
ご覧になっていかがでしょうか?ぜひご感想をお寄せ下さいね。楽しみに待っております。
話題のトリビュート・イラストには、様々な先生方から様々なイラストとコメントをいただき感謝感激です。
各先生方には、一冊ずつお礼を書き込んで献本することにしたので、その作業が四日くらいかかって、
やっと、さっき宅急便で編集部に送ったところです。39冊、結構な重さでした。
一段落する間もなく、これから羽田に向かって、姉と義兄の法要のために下関に帰省します。
あわただしくてすみません。後日、またゆっくりと書きますね。

2012年8月21日

【続報】「エロイカより愛をこめて」35周年記念メモリアルブック


9月14日(金)発売
A5判
総頁数:208頁(内カラー80頁)
定価:1980円(税込2079円)
発行:秋田書店

お待たせしました。
詳細情報解禁です。

○掲載カラー総覧
雑誌掲載時の扉絵を初出のまま全収録。
青池先生の最新コメントつき。
○シリーズ・キャラクター紹介
「エロイカ」初心者でも安心、
全エピソード・キャラクター紹介。
エピソードには、こちらも青池先生の最新コメントつき。
○エッセイまんが&特集記事
「エロイカ」連載時の単行本未収録エッセイまんが・特集記事を
雑誌掲載時のまま全収録。
○エロイカグッズ・オンパレード
雑誌の懸賞ページで読者にプレゼントされた
サイン色紙・直筆年賀状・グッズ類、
さらにふろく(ピンナップ・シール)などをカラーで網羅。
○青池保子コメント・予告集
雑誌掲載時の近況コメント・イラストをコンプリート。
○青池保子最新ロングインタビュー
青池先生が「エロイカ」のすべて、そしてこれからを語ります。
○「エロイカより愛をこめて」35周年記念描きおろしコミック
「メモリアルな森」

オールスター総出演の青池保子先生描きおろし5P!!
もちろん、ここでしか読めません。
○「エロイカより愛をこめて」に愛をこめて! トリビュートイラスト
超豪華、36名の漫画家陣による、
愛にあふれまくったトリビュートイラスト&コメントコーナーです。
●トリビュートイラスト作家陣●
アサダニッキ/安野モヨコ/石黒正数/岡田屋鉄蔵/押見修造/雁須磨子/かわ
ぐちかいじ/河村恵利/木原敏江/くろだ美里/酒井美羽/さとうふみや/里中
満智子/シタラマサコ/市東亮子/篠原千絵/鈴木理華/高瀬理恵/高橋葉介/
滝口琳々/とりのなん子/中山星香/二ノ宮知子/野上武志/萩尾望都/浜岡賢
次/はるな檸檬/魔夜峰央/美内すずえ/みもり/山田圭子/大和和紀/ゆうき
まさみ/吉川うたた/よしながふみ/和田慎二(敬称略・五十音順)

さらに、
初代「エロイカ」担当・渡辺裕行氏、軍事評論家・岡部いさく氏・愛知教育大学教授・浅野和生氏による特別寄稿も!

全「エロイカ」ファン必携!
お買い逃しなく!!

2012年8月16日

夏休み

お盆休みで下関に帰省中です。
姉の初盆の法要とお墓参りをしました。親族一同のお集まりには、甥姪の子供たち(上は大学生)、とくに
女の子たちの変貌ぶりに、おばさんはびっくり仰天。女ってお化粧すると年齢不詳になるものですね。
9月にはまた法事で帰省するので、この度は少し短めのお休みで、明日東京に戻ります。
休み明けの東京では「エロイカ」記念本の最終チェックと、なんとも気の重いことが待っているのです。
青天の霹靂で、GOLDの編集長で私の担当のY山さんが、人事異動で他誌に移ることになりました。
漫画家ときちんとアイデアの応酬ができて、気持ちよく仕事のできる環境を作ってくれた優秀な編集者です。
「エロイカ」が35周年を迎えられたのも、彼の熱心なサポートがあったればこそと、感謝の念に堪えません。
環境の激変で、これから孤軍奮闘して「エロイカ」を創るのは、この年ではとても辛い、と言うか、描けるのかなあ…?
視界不良で立ち往生。大殺界はもう終わったはずなのに…。神社でお祓いしてもらいたい心境です。

先の北海道旅行以来、吉村昭氏の小説にはまっています。
道東旅行で一番印象に残ったのが、網走監獄(現在は博物館)でした。その昔、そこから脱獄した二人の伝説的な囚人が
いたのですが、そのことを書いた吉村昭氏の「破獄」が博物館の売店にあって、とても興味を引かれたのが始まり。
帰京してネット書店で検索して、「羆嵐」「高熱隧道」「星への旅」など手当たり次第に読み耽りました。
抑制された簡潔な文章で淡々と語られる事実の重さ、人間たちが傾ける情熱の凄さ、その果ての苦い徒労感。
もっと早く読むべき作家だったのに、何となくおじさん向きの硬派な小説(その通りですけど)と思っていたんですね。
この夏休みには「戦艦武蔵」を姿勢を正して読みました。次は「戦艦武蔵ノート」を読まねばなりません。
この世代の人たちの、筋を通す誠実な頑固さを尊敬しています。